栄養成長初期(V1-V5)
この期間、茎(節間)の伸びは最少で、地温にも影響を受けます。V5ステージより前は生長点はまだ地表よりも下にあり、全ての葉とイアーシュートの成長が開始されます(図17)。 シュート(苗条)は最初の葉(地下)から第13葉(地上)くらいまでの間の各節(各葉の葉腋)に発生します。地上部のシュートは生殖器官(雌穂)に分化し、地下部のシュートは栄養器官(分けつ)に分化します。
永久根は地下部の5つの節から生じます。また1つは地表部、そして1ないし幾つかの根が地上部の節から生じます。地上部の根は一般に「支根」と呼ばれ、先端が土壌まで侵入した場合は茎を支え、水や栄養分を吸収すると考えられています(図18)。 最上部の根の先端は土壌まで届かないことが多く、これはトウモロコシが栄養成長から生殖成長に移行して成長を止めるためです。 栄養成長初期の成長は遺伝的形質と環境にも影響を受けます。