水熟期(R2)
水熟期と定義されるR2ステージは絹糸抽出後10ー14日後を指します。子実の85%は水分で、水疱状を呈し、胚乳と内部の流動体は透明です。子実が成長して拡大するため、穂軸を囲む護穎(ごえい)は見えにくくなります(図31)。 ストレスに由来する子実の消失(abortion)はこの時期に起きると考えられます。消失は最後に受精した子実(頂部近く)から順に起きやすくなります。子実が消失するリスクは受粉後10ー14日の間が最も高くなりますが、そのリスクは完熟期まで引き続きます。 R2ステージで雌穂の長さが決まります。受精した子実の絹糸は水分を失って褐色に変わります。また褐色の絹糸の中に受精しなかった絹糸が確認できます(図32)。