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アワヨトウ

アワヨトウ

突発的に幼虫が大発生し、トウモロコシ、ソルガム、イネ、牧草等のイネ科植物を食い尽くして地域一帯に大きな被害を出すガの一種です。英語でArmywormと呼ばれ、一帯を食い尽くし兵隊のように集団で地面を移動することからこのように呼ばれます。

成虫は 前翅長15~20mm。終齢幼虫は体長30~45mm。幼虫は生育密度によって色や行動が異なり、低密度時の幼虫は体色が灰褐色~灰緑色ですが、高密度になると体色が暗褐色~暗緑色になり、活発に動き回ります。

越冬は西南暖地など比較的温暖な地域でのみ可能 で、卵はイネ科植物の根元などに卵塊状に産み付け られます。幼虫は低密度時には昼間は未展開の葉や 葉鞘の中に潜み、夜間に摂食して多量の糞を残します。その後、地際等で蛹化します。

通常は大きな被害に至らずに済みますが、年によってはアジア大陸で多発した成虫が 飛来して集中的に産卵し、大発生をひき起こしことがあります。大発生時には幼虫が日中も盛んに食害し、作物を食い尽くすと列を 作って隣接した圃場へ移動していきます。大発生は 突発的で広い地域で同時に起きることがあります。
図1 アワヨトウの食害と地面を移動する幼虫
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