ある発育ステージのトウモロコシが次の発育ステージに移るまでの期間は積算温度の値に左右されることが明らかになっています。 (Gilmore & Rogers, 1958). 積算温度の推定にはいくつかの良く知られた方法があります。このう最も一般的な方法はグローイングディグリーデイズ(GDDs)、またはグローイングディグリーユニット(GDUs)、あるいはヒートユニット(HUs)と呼ばれる方法です。この方法は成長と発育に関係する最高温度と最低温度に基づくもので、トウモロコシの場合、この温度は以下のようになります。 最低温度= 10°C (50° F ) 最高温度= 30°C (86° F) 10°C (50°F) を下回る、また30°C(86°F )を上回る温度の下ではトウモロコシの成長は僅かでしかありません。 GDDsのコンセプトでは以下の式を用いています。 GDD = ( T min + T max)/2 – 10(℃) T min =日最低気温。最低気温10℃>は全て10℃。 T max =日最高気温 。最高気温30℃<は全て30℃。
一日のGDDsを積算することで、この数字に基づいて作物の発育を予測することが出来ます。 この方法の問題の一つは、一日の「平均気温」を最高・最低気温から算出することにあります。一日のうちでトウモロコシが暖かい、あるいは寒い、ある特定の温度にさらされる時間の長さは考慮されません。ただ時間の経過とともに、これらの数字はランダムにバランスを取る傾向があり、結果として生育ステージの推定に影響を与えないと考えられています。 播種から出芽に要するGDDs(℃)は約50ー67GDDs(℃)とされますが、実際に要する数字は播種深度、日射量、水分、耕起方法、その他の要因に影響されます。気温はモニターされ報告されますが、生長点が地下にある間の発芽速度、実生の出芽と生長は種子の存在する場所の土壌温度(土壌GDDs)に影響されます。土壌GDDsは、トウモロコシ種子の発芽に支配的な役割を果たし、その後幼苗がV6ステージ頃まで成長するにつれて次第に役割を縮小させます。生長点が地表を超えた後は、気温がトウモロコシの生長速度に支配的に影響します。