播種の要点
春播きにおけるとうもろこしの播種適期は概ね地温が10℃になる頃です(ソメイヨシノの開花時期)。早すぎる場合は低温による発芽、生育不良が起こる可能性があります。また晩霜の影響を受ける可能性もあります。
夏播きの場合は気温が高い状態からのスタートとなり、圃場が乾燥しすぎることにより発芽や生育不良が起こる、急激な徒長により軟弱となり倒伏に弱くなる、などの可能性がありますので播種深度確保などの要点を抑えることが重要です。
とうもろこしは麦の様に分げつをしない為、基本的に種子1粒に対して茎が1本しか生えません。よって発芽不良が発生した場合、他の個体で収量を補うことが非常に難しくなります。等間隔に1粒点播を確実に行うことが非常に重要です。
良好な発芽/出芽を確保する為に播種深度の確保が非常に重要です。播種深度は浅すぎても深すぎても良くありません。画一的な設定ではなく、土壌条件や気象条件、播種時期によっても調整する必要があります。特に水田転作圃場は一般の畑地に比べ、土壌物理性が低下(土壌硬度が高く、土塊が多い)状態で、より丁寧な播種深度調整が収量確保には不可欠です。
とうもろこしの永久根が理想的に成長するためには、3~5cmの播種深度が基本です。現地での状況を見ると小麦や大豆など他の作物と同様に浅く播種をしてしまうケースが見られますので、以下のパターン別のポイントをふまえて、播種深度を決定してください。